写真用プリンターと用紙の選び方|染料インク・顔料インクと光沢紙・アート紙の魅力

写真用プリンターと用紙の選び方|染料インク・顔料インクと光沢紙・アート紙の魅力

写真用プリンターには大きく分けて「染料インク」と「顔料インク」の2種類があります。染料インクは発色が鮮やかで階調もなめらか。特に光沢紙との相性が良く、アルバムやスナップ写真を“写真らしい仕上がり”で楽しめます。一方の顔料インクは保存性に優れ、紫外線や湿気にも強いのが特徴です。マット紙やファインアート紙に印刷すると、紙の質感そのものが作品性を高め、まさに“飾るためのプリント”になります。

用紙選びも仕上がりを大きく左右します。光沢紙は鮮やかで華やか、半光沢紙は落ち着いたトーンで展示にも向きます。マット紙は反射が少なく自然な質感で、文章やイラストとの組み合わせにも使いやすい。そしてファインアート紙は、ハーネミューレやイルフォードといった世界的ブランドが代表的で、厚みや繊維感が写真にもう一層の深みを与えます。一般的な店頭プリントとの差を最も強く感じられるのは、このファインアート系でしょう。

印刷作品を飾ったり個展を開くことを想定するなら、特に顔料プリンターがおすすめです。マット系のアート紙にプリントした際の絵画のような仕上がりは、染料プリンターでは得にくい質感です。光沢紙への出力も十分美しく、染料タイプに大きく劣るということはありません。

プリントのステップとしては、まず純正の光沢紙で基本を押さえ、次に半光沢やマットを試し、最後にアート紙に挑戦するのがおすすめ。アート紙は1枚数百円とやや高価ですが、作品としての存在感は格別です。失敗しても経験になりますから、恐れず挑戦してみることでプリントの楽しみは大きく広がります。

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